連載 第5話 「百貨店催事での失敗と、再炎上からの学び」
■ 第4話までのあらすじ
SNSで始めた「100日生まれ変わり企画」は、想定外の炎上から幕を開けました。
コメントをきっかけに掃除やDIYに取り組み、店頭に立ち、ビラ配りにも挑戦。
そして「今いるお客様を大切にする」という視点に辿り着いた私は、次の行動へ進みます。
■ 未知の世界、百貨店催事への挑戦
百貨店の催事会場で商品を販売する。
それは私にとって、完全に未知の世界でした。
試食もたくさん準備し、
「試食があればきっと足を止めてもらえる」
そう信じて迎えた初日。
ですが、結果は散々でした。
試食はすべてなくなったのに、
肝心のガトーショコラは、ほとんど売れなかったのです。
■ 「正直な報告」が招いた二度目の炎上
本当は、「百貨店催事でたくさん売れました」
そんな前向きな報告を、
100日企画の動画として投稿したかった。
でも、それはできませんでした。
売れなかったのに、売れたように見せることはできない。
嘘をつくくらいなら、正直に話そう。
そう思い、自分が感じたそのままの内容を投稿しました。
「売り場も会場の奥の目立たないところだし」
「お客様はもう欲しい商品が決まっている」
すると――また、炎上しました。
■ プロとしての配慮と、突きつけられた現実
寄せられたコメントは、これまでとは質が違うものでした。
・「場所や環境のせいにしているように聞こえる」
・「売れなかった理由を、他人に預けていないか」
百貨店の催事を準備してくれた方、
会場で働く方々、
そして足を運んでくださったお客様。
そのすべての人たちに対して、
配慮を欠いた伝え方だった
――そう指摘されたのです。
私は、そのときまで気づいていませんでした。
「正直であること」は、いつでも正しいと思っていたから。
でも、“頑張ったけどダメだった”という言葉は、
自分ができなかった理由を、
環境や状況に押し付けている言い訳として受け取られても仕方がない。
厳しい指摘を読みながら、
私は初めてその事実に向き合いました。
■ 批判の中にあった「売り場のプロ」の視点
けれど、驚いたのはここからでした。
批判の中には、
本当に具体的で、実践的で、
そして驚くほど温かいアドバイスがたくさんあったのです。
- どう声をかければ足を止めてもらえるか
- 試食は「買うか迷っている人」にだけ渡すこと
- 今日買わなくても、未来のお客様になるかもしれない
- チラシは“こんなお店もあります、お願いします”の気持ちで、笑顔で渡すこと
その一つひとつが、
私の知らなかった「売り場のプロの視点」でした。
私は、泣きながらコメントを読み、
できそうなこと、できないこと、今はできなくても頑張りたいこと
そして「今すぐ変えられること」をノートに書き出しました。
■ 立ち止まってくれたお客様と、見えてきた本質
迎えた催事2日目。
アドバイスをもとに作った宣伝フレーズを、
人の流れが途切れない会場で、声に出しました。
すると――人が、立ち止まってくれたのです。
この日は、言葉だけで興味を持ってくれる人が増えていました。
迷っているお客様に、
最後の一押しとして試食をお渡しする。
それを徹底すると、
お客様の反応は目に見えて変わりました。
ガトーショコラは、少しずつ、
確実に売れていきました。
その様子を動画にして投稿すると、
今度は
「よく立て直したね」
「応援しています」
という言葉が目立つようになっていました。
「お店を生まれ変わらせる」ということは、
内装や名前を変えることだけでなく、
自分のお店との向き合い方
そのものを変えることなのかもしれない。
この100日企画は、
私にとって「売り方」を学ぶ時間であり、
同時に「人としての在り方」を
問い直す時間になっていました。
次回予告|第6話:プロに頼るという決断と、方向性の大転換
現場での試行錯誤を続ける中で、
ついに「素人の限界」を感じ始めます。
- 「全部自分でやる」からの脱却
- 専門家の存在に気づき、本気で未来を描き始める
- リブランディングの方向性が大きく動き出す
一人で抱え込むのをやめ、
プロの力を借りてLudeekというブランドを形にしていく、
大きな転換点をお話しします。
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