連載 第3話「コメントから始まった大掃除とDIYの日々」

 

第2話までのあらすじ

店名「ごほうびショコラ」の限界に直面し、私たちは“100日生まれ変わり企画”をスタートしました。しかし最初の投稿は予想外の炎上を招き、心が折れそうになるほどの批判にさらされます。それでも、その中にあった「本質を突くコメント」が、次の一歩を示してくれました。

正直、あの炎上のあと、何度も「ここでやめようかな」と思いました。でも、ここで立ち止まってしまったら、きっと何も変わらない。

そう思わせてくれたのは、厳しい言葉の中に混じって届いた、「応援してます」や「ちゃんと向き合っているのは伝わります」というたくさんのコメントでした。

画面の向こうの誰かが、見てくれている。その事実が、私をもう一度立ち上がらせてくれました。絶対に、この生まれ変わり企画を成功させる。そう強く思えるようになったのです。

■ 「プロの会社のプロモーションでは?」という誤解

コメントでよくいただいた質問のひとつが、「これはプロモーション会社に頼んで編集しているんですか?」というものでした。

結論から言うと、完全に私ひとりの編集です。動画編集も構成も、すべて手探り。素人そのものの作品でした。

最終的には、店名変更や内装リニューアルをすることは決まっていましたが、その具体的な工程やスケジュールは、正直まったく白紙。決めていたことは毎日決まった時間に投稿することだけ。何から始めたらいいのか、誰に頼ればいいのかも分からない状態でした。

■ 「まずは掃除を」その一言が道を開いた

そんな中、1日目のコメントで特に多かったのが、「まずは掃除をした方がいい」「今あるお店を、できるだけ綺麗にするところからでは?」というアドバイスでした。

この言葉を読んだとき、ハッとしました。大きなリニューアルを考える前に、今、この現場でできることがある。 私は、そこから始めることにしました。

■ 装飾をすべて撤去する決断

これまで私は、「入ってきたお客様に喜んでもらえたら」「お店がちょっとでも賑やかになったら気になって入ってみようと思ってもらえるに違いない!」そんな思いで、たくさんの装飾をつけてきました。でも改めて見直すと、それは“足し算”ばかりだったのかもしれません。

思い切って、装飾はすべて撤去しました。すると、次に目に入ってきたのが——窓の汚れでした。

■ 窓拭きひとつも、ちゃんと調べる

これまで窓拭きは、完全に自己流。「なんとなく拭いている」だけでした。

窓拭き用の洗剤を使っておけば大丈夫と思っていたのですが、毎日磨いているのに、大通りの排気ガスを受けていると言う理由もあり、窓はいつも拭き筋が残っているような状態。

コメントで指摘されたことをきっかけに、「どうして窓が汚く見えてしまうのか」「他のお店はどんな方法を取っているのか」「プロの窓拭き会社はどうやっているのか」を一から調べ、ホームセンターに駆け込み道具を揃えました。

そして、きれいな状態を保つ方法を見つけ、自分だけでなくスタッフにも共有していきました。

■ 錆びた柱、ちぐはぐな色…DIYの日々

さらに目についてたくさん指摘をいただいたのが、錆びた柱や、色味が合っていない看板の枠でした。

まだ100日もスタートした段階で、お店のリニューアルを業者に頼むにしても、時間はかかる。

「業者さんに頼む前に、今の段階で自分でできることはやってみよう」そう決めて、またホームセンターへ。店員さんに質問しながら、塗料の選び方、塗り方を教えてもらい、少しずつ色を統一していきました。この辺りは毎日のようにホームセンターに通い店舗を往復してあっという間に1日が過ぎていく、そんな生活でした。

屋根の掃除も、そのひとつ。大通りで、鳥がビルの上にちょうど止まりやすいからなのか、屋根の下から清掃を何度しても、すぐに鳥のフンがその日のうちについてしまう。そうしていくうちに綺麗にすることをだんだん諦めてこびりついていたフンを落とすために、大きなハシゴを借りてこれまで一度もやったことがなかった、本格的な清掃にも挑戦しました。

■ “現場でできること”を積み上げる

派手な変化ではありません。でも、ひとつひとつ手を動かすたびに、「お店がちゃんと呼吸を取り戻していく」ような感覚がありました。屋根掃除をしていると「頑張って!」とお声をいただくこともありとても温かな気持ちになったのを覚えています。

大きな理想を語る前に、今ここでできることを、丁寧にやる。

この考え方は、この先の100日間を支える、とても大切なになっていきます。


次回予告|第4話:店頭に立つ不安と、ビラ配りで見えたもの

コメントでいただいたアドバイスから自分自身が店頭に立つも、お客様が来なく不安な日々。そこでビラ配りを始めたのですが、受け取ってもらえず北風に心が折れそうになる時間も…お客様や応援してくださる人の暖かさに触れながら得た気づきとは?

(キーワード:店舗改善DIYリブランディング小売業